生徒指導担当の先生方にお話しした「SNSトラブルの理解と対応」
Photo by Igor Omilaev on Unsplash 先日、ある自治体の学警連のみなさん向けに、60分間のオンライン講座を提供する機会をいただきました。 「学警連」というのは、学校・警察連絡協議会の略称です。なかなか聞きなれないことばですね。児童生徒の健全育成、非行防止、犯罪被害に遭わせないことを目的に、全国各地に設立されています。都道府県レベルだけでなく、警察署単位や市町村単位での組織もあります。学校側からは管理職と生徒指導担当の先生方が、警察側からは生活安全部門の担当者が参加します。そして近年は、児童生徒のインターネット利用も、もちろん学警連の本来の活動の範囲に入ります。 ちなみに、今回いただいたお題は「SNSトラブルの理解と対応」というものでした。小学校高学年から高校生まで、SNS利用がとても身近なものになっている中で、学校内でのトラブルだけでなく、学校外の相手とのトラブルも起きているわけです。 こうしたトラブルは、子どものネット利用が社会問題として、注目を集めるようになった2000年代半ばから続いているわけで、昨日今日始まったというわけではありません。 ただし、一昔前の携帯電話(ケータイ)の頃と違うのは、世の中がすっかりと「スマホありき」「ネット利用が当たり前」に変わったこと。学校すら、一人一台のコンピュータを児童生徒に配るようになったのですから。 これに伴い、学校での生徒指導の基本方針も、当初の(ケータイ/スマホやSNSを)「排除する」「できる限りデビューを遅らせる」のままではいられなくなりました。なんとかしてうまく「軟着陸させる」方法を見つけなくてはいけません。 そのためには、SNSの危険性と利用上の注意点を、しっかりと児童生徒に伝える必要があります。実際、先生方の日常的な指導に加えて、外部から講師を招いた安全教室が、どの学校でも当たり前のように行われています。 にも関わらず、先生方の目の前でSNSトラブルが起きるわけです。 「オンラインでの悪口や誹謗中傷を書いた/書かれた」 「SNS上の行き違いで友だちの仲が悪くなった」 「グループ外し」 「不適切な写真や動画をアップロードしてしまった」 「自分や他人のプライバシー情報を載せてしまった」 「隠し撮りや写り込みでの肖像権侵害」 といった話が、全国どこの地域でも聞かれます。これは、先生方は