将来はユーチューバーになりたい

#本ページは、学研Kidsnet for Parentsの連載『ネット動画とのつきあいかた』の第5回として、2018年8月24日に掲載された記事を再録したものです。(冒頭写真のみ、記事掲載時とは異なります)。


小学生の将来なりたい職業として最近おなじみのユーチューバー。大人はどう受けとめれば良いのでしょうか。

Photo by Sam McGhee on Unsplash

人気職業としてのユーチューバー

あまり知られていないことですが、YouTubeの利用規約では、13歳未満の子どもの利用は認められていません。児童のプライバシーを守るための米国法への対応が理由で、実は多くのSNSでも同様のルールです。

ところが現実には、多くの小学生がYouTubeで動画を楽しんでいます。運営会社もこの矛盾を放置し続けるわけにはいかず、子ども向けのYouTubeアプリ「YouTube Kids」が開発され、米国では一足早く2015年に提供開始となりました。日本でも2017年に、ポケットモンスターやプリキュアなど、人気の動画を多数そろえた日本向けアプリが公開されました。

ユーチューバーは子どもの良いお手本か


わたしたち保護者にとって、子どもが将来の職業としてユーチューバーに憧れても、素直に応援しようという気持ちになるのは難しいところがあります。

収入のしくみがよくわからないうえ、安定した職業にはみえないからです。

実際、ユーチューバーが、CMのように「好きなことで、生きていく」のは、やさしいことではないのです。広告収入の分配割合はサイトの運営元に一方的に決められ、いつ広告単価を切り下げられるかわかりません。英語圏と比べると、日本語を解する視聴者の数が圧倒的に少ないのも再生回数のうえでは不利だと考えられます。

一方、短い時間で他者になにかを伝えるという点で、人気ユーチューバーに学べることは少なくありません。

北米の幼稚園・小学校などで行なわれているShow & Tellという授業について聞いたことはありますか? 自宅にある好きなおもちゃなどを教室に持ち込み、クラスメイトに「なぜ、どう好きなのか」などを説明し、質問に答えるという、プレゼンテーションの基礎訓練のようなものです。ユーチューバー動画は、その究極の形だと見ることもできます。

家庭ではどう対応したらよいか


ユーチューバーの番組を子どもといっしょにじっくり見たことがあるという保護者は少ないでしょう。最初からつまらないものと決めつけず、まずは子どもが好きなものをいっしょに楽しんでみてはいかがでしょうか。「好きな動画を2つ見たら終わりにしよう」などの約束をして、そのとおりに終わらせられたら、たくさんほめてあげましょう。

またユーチューバーの動画の表現や工夫のどこがスゴイのか、どういうしくみで収入を得ているのかについて、お子さんと話をする機会をもつのもいいでしょう。ユーチューバーとして大成功したければ、日本語だけでなく英語も使えると有利だと伝えると、英語の学習のはげみになるかもしれません。

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漫然とユーチューバーの番組を見ているだけでは、得られることは少ないので、家庭内でのShow & Tell実践として、スマホやタブレットを使い、ユーチューバー風の動画を自分たちで作ってみるのも楽しいでしょう。

収録だけでなく編集もスマホの無料アプリでかなりのことができます。「子どもユーチューバー」のように再生回数を増やすことが目的ではないので、子どもの自由なアイデアを親が撮影などで支えてあげましょう。

でき上がった作品は、YouTubeにアップする必要はなく、家族で楽しんだり、祖父母に送ったりするのが良いですね。

次回は、ネット動画とのつきあいかたで最大の悩み、長時間利用との向き合いかたについて考えます。