2020年の仕事をふりかえる

Photo by Glen Carrie on Unsplash

対面からオンラインへ

2020年2月中旬からパタリと出張が無くなり、オンラインがすべての基本になりました。打ち合わせはもちろん、雑誌のインタビューも、研修会の講師も、非常勤の大学の講義も、すべて自宅からリモートでの実施です。

周囲からは、急なオンライン化で大変…との声も聞こえてきましたが、個人的にはその変化や学び、新たな経験は、けっこう楽しめるものでした。

そもそも、2019年度以前から、セーファーインターネット協会の仕事では、秋田などでの受託事業や、全国巡回のアドバイザー養成講座などで、出先での録画やオンライン配信対応に取り組んでおりました。

基本的な機材(カメラ・レンズ・三脚・マイク・ミキサー)やソフトウェア(配信用のZoomやOBS、動画編集用のFinal Cut Pro Xなど)は手元にまあまあ揃い、オンライン対応についての基礎的な経験や知識もあったからこそ、なんとか楽しめたということなのかもしれません。

やはり、点と点は必ずつながるということですね。


新たに買い揃えたもの

とはいえ、さすがに自宅のスタジオ化までは準備していなかったため、必要な機材を揃えていくことになりました。

まず2月に、27インチのデスクトップ機iMac(それまでは出張用のノート機13インチMacBook Proが自宅でも主役→動画編集をさせるには性能的に辛かった)、3月には動画用の照明(あくまでも入門機ではありますがあるとないでは大違い)とワイヤレスマイク(キチンと使えてコスパ高いものにようやく到達)を導入。

4月にWi-Fiルータを買い替え(宅内の通信速度向上と接続安定を実現)、5月にはノートパソコンのスタンドを買いました(長時間のPC作業姿勢を改善)。

7月には仕事用の椅子(長時間作業の腰痛からの解放)にも手を出し、(5月に注文、首を長くして待っていた)スイッチャーも到着。

8月にはグリーンバック(背景の布)(おなじみzoomのバーチャル背景とか動画収録時のクロマキー合成の必需品)も導入、mmhmm(当時はまだベータ版)も到来しました。

ふりかえってみると、最初からここまでの見通しは立っておらず、機材をどれか一つ追加すると全体としてのバランスが崩れ、慌ててその弱点を補強する繰り返しだったように思います。

さすがに自宅の改造(防音スタジオ化)にまでは手を付けませんでしたが、このあたりの段階で、ワンオペとしてはまずまずの品質の動画が撮れるようになったのかなと思います。(まあなにごとも、常に上には上が居ますので、そっちの方はなるべく見ないように気をつけています笑)

ちなみに最近になっても、MacBook Pro 16インチMac mini(M1)への入れ替えを涙ながらに乗り越え、待望の補助照明(フィルライト)も手に入れるなど、動画系の生産設備機材の導入や増強は続いております。

こうした買い物が、総額いくらなのかは法人の決算期が来るまで直視したくありませんが、ま、毎年せっせとJALとANAに貢いできた分が、2020年はそのままアマゾンとヨドバシとアップルに横滑りした感じでしょうか。


仕事の変化を支えてくれた担当のみなさん

3月以降、在京出版社からもインタビュー対応の問い合わせが入るようになりました。札幌に住むものとしては驚きの出来事でした。

5月にはオンラインイベントに登壇、夏以降はリモートでの研修(こちらは自宅で一人ですが、受講者は集合している)が本格化するとともに、秋からは複数の研修用動画の制作納品の機会にも恵まれました。

前例なしとか、初めての試みだという仕事が多かったものの、お付き合いいただいたご担当の方々に恵まれたことで、いずれについても、何とか結果を残すことができたように思います。

なにせ事前の打ち合わせの段階から、リモート研修であれば本番当日の現地対応まで、すべてオンラインなわけですから、関係者全員にどこか「忘れ物が残っている」感があるわけです。

お互いの信頼関係や、コミュニケーションの質、企画自体の真っ当さ、有事即応を支えるための基礎力、といったものがこれまで以上に試された一年だったと言えそうです。


いつも家にいるということ

とにかく出張が多かった(一応、月に8日までという上限を設けてはおりましたが)2019年までとは違い、3月以降は自宅警備員そのものの毎日でした。

もともと人見知りで引きこもり気味なところもありますし、2019年までも出張以外は自宅兼オフィスで仕事をしていたわけで、仕事と家事のバランスのとり方とか、ステイホーム的な話自体には特段の困り感はありませんでした。もちろん、運動不足とウエイト増の事実は否定できませんが…。

とはいえ、子どもたち(中学生と小学生)の休校期間は、自宅での仕事には相当苦しみました。例年、夏休みと冬休み(札幌は長いのです)は苦しい時期でしたが、なにせ今回の休校は終わりが見えません。さらに習い事などでの外出も激減したのが、手痛いダブルパンチとなりました。

途中から割り切って、昼間は、急ぎのメールへの対応のような受け身の仕事だけをすることにしました。睡眠リズムは崩れましたが、その分、子どもたちの勉強に、それなりの長期間並走することができたのは貴重な経験でした。特に小学生の算数については、少しはつまずきの解決にも役立ったかもしれません。二人の子どものそれぞれの人格についての理解も、休校でグッと深まったような気がします。

また家庭学習のスケジュール立案のため、担任の先生に年間の学習計画案(各単元ごとの授業時数の割り振り)なども見せていただき、学校の先生たちの仕事の大変さをあらためて理解することができたのは、思わぬ収穫でした。


2021年の仕事はきっともっと変わっていく

勢い込んで見出しを打ってみたものの、どんなふうに変わっていくのかについては、自分でも予想がついていません。こちらの準備不足でチャンスを逃した、2020年中のいくつかの仕事の中に、きっとヒントが隠れているのだろうと思っています。

新しい年も、後になって結びつく「点」を地道に増やしていくしかない。勉強に手を抜かず、目の前の仕事を一つずつ仕上げていくことが、次の変化を楽しめるかどうかの分かれ目になるのだと信じています。

2021年も何卒よろしくお願いいたします。

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