#本ページは、学研Kidsnet for Parentsの連載『ネット動画とのつきあいかた』の第3回として、2018年6月29日に掲載された記事を再録したものです。(冒頭写真のみ、記事掲載時とは異なります)。 Photo by TAKAHASHI Taiyo いま子育て中の世代も、子どものころは毎日テレビを見ていたはず。いまの子どもたちが毎日ネット動画を見ていても、心配することはないのでしょうか。 ネット動画とテレビが似ているところ 前回は、「自由に参加できる場」という子どもにとってのネット動画の魅力を掘り下げましたが、多くの保護者にとっては、「意味のないものを」「だらだら」「夜遅くまで」見ているといった現象の方が気になるところでしょう。 実のところそうした指摘は、わたしたち、いま子育て中の世代が子どものころから、テレビとのつきあい方について言われ続けてきたことです。 その後、ビデオなどの普及で、保護者は放送時間帯にしばられず、番組を録画して子どもに見せられるようになりました。さらにネットワークの発達とスマホなどの端末機器の進化により、動画をネットで見られる環境が整い、YouTubeといったネット動画が登場したわけです。 たしかにネット動画はテレビとよく似ています。 まず、テレビの前の視聴者は、スカパー!などの有料放送やNHKを除けば、おカネを払うことなく多数の選択肢のなかから好きな番組を楽しめます。そのかわり、一定時間ごとに流れるコマーシャルを拒否することはできません。 ネット動画でも、たとえばYouTubeにアップされた動画は無料で楽しむことができますが、人気動画は企業広告がついていて、それを目にしないわけにはいきません。テレビ番組もYouTubeも、広告収入で経営がなりたっているからです。 また、楽しむのにそれなりの時間がかかるのも共通するところです。 さらにテレビやネット動画では、読書のように、目的意識をもち、頭を働かせる努力はあまり求められず、逆に音や動く絵などの刺激が、われわれの注意をより強く、長くひきつけます。 結果的に、 受け身の姿勢であっても、与えられる情報を長時間続けて楽しめてしまうのが、テレビやネット動画の特徴であり、大きな魅力 といえるでしょう。 大人の世界でなんの気なしにテレビをつ